A chain is as strong as its weakest point | ||||
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とか云うことわざを、学生時代に聞いたことがあり、以来、なぜかズーと気になっている。やはり、社会構造が集中化・効率化すればするほど、世の中がますます脆弱になってきている、そして将来はさらにそうなっていくと感じていたからであろう。 子供の頃、それも小学校に上がる頃までは、遊びの主流はチャンバラごっこであったと思う。そして、宮本武蔵や柳生十兵衛が英雄だったわけである。ところが、テレビで西部劇が入ってきて、拳銃で相手を倒す場面が増えてしまい、いつしかチャンバラごっこは廃って行ったように思う。ちょうど、小学校に入ったということも重なったのであろうが。でも、その時、代わって拳銃ごっこがはやったという記憶はない。拳銃で倒すのは、子供の文化として受け入れられなかったわけである。 そして、少し時をおいて、自分自身ではチャンバラごっこをしなくなっても、漫画では相変わらず、チャンバラが主役であった。今から思うと、主人公が拳銃で闘ったのでは、作家も夢のある漫画がかけなかったのではないかと思われる。チャンバラでないと、戦いや決闘の面白さ、闘う本人たちの心理描写が伝わらないのである。そうした中で、さすがにタイトルや作者名は忘れたが、剣豪と忍者が活躍する人気漫画がありその物語の最後のところですごい忍者がごくありふれた人物に拳銃で撃たれて死ぬ場面があった。その時、その忍者が「忍者の時代は終わった」とつぶやいたのが、これまた何故か、鮮明に記憶に残っている。多分、子供心に、二度と戻らない時代へのある種の郷愁を感じたのであろう。あるいは、チャンバラごっこが廃っていった幼少時を思い出したのかもしれない。 文明はめったに逆戻りしない。今や、 数十人を倒せる拳銃の時代から、その気になれば、一人で何十万人何百万人を殺すことも可能な時代になってきた。おそらく、このペースで技術が進歩すれば、百年も経たずに、たった一人で世界を滅ぼすことも可能となってしまうはずである。まさに、世界は、たった一人の人間に滅ぼされるほどに、脆弱になってしまうのである。The world will become as weak as to be destroyed by a single personということかもしれない。 アメリカで、テロ対策としての盗聴問題がばれて、いろいろと議論が出されている。私自身は、この種の議論にどちらが正しいという結論はなく、単にどちらの趣味を受け入れるかだと思っているが、一つ言えるのは、プライバシーを絶対的に保証しようと云い得たかつての時代から、それを犠牲にしないと安全を守れないほどに社会が脆弱になってきたということであろう。 忍者が「我々の時代は終わった」とつぶやいたように、今や、ひとつの良き時代が終わろうとしているのは、さみしい限りであるが、間違いのないところである。 |
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