103歳のジャッジ | ||||
15.オリンパス問題と 監査法人 2011/11/10 14.内容証明郵便は 合憲か? 2011/09/28 13.無罪判決 2011/09/14 12.内閣の記者会見は バラエティ番組? 2011/09/12 11.首相が変わって 何がどう悪い? 2011/09/01 10.風評被害と マーケットの力 2011/08/01 9.裁判員は素人か? 2011/06/30 8.原発の安全性と マーケット機能 2011/06/09 7.昔の方が、まだ、 ましだった? 2011/06/02 6.ちょっと気分と角度を 変えて原発問題を考 えてみる 2011/05/19 5.科学的な地震予知? 2011/04/25 4.(福島)原発事故と 賠償責任 2011/04/18 3.地震で思い出した 祖母の話 2011/03/28 2.103歳のジャッジ 2011/02/02 |
もう昨年のことだが、ネットで見た新聞記事に、103歳で現役というアメリカの連邦裁判所の判事のことが写真付きで記事になっていた。あまりに愉快なので、少し、ご紹介したい。 カンサツ州の連邦地方裁判所で仕事をしているとのことで、法廷でも、時々、酸素吸入器を使っているらしいのだが、今も立派に仕事をこなしており、本人も、死ぬまでやる気でいるらしい。 ここでちょっとその背景を述べると、米国の裁判官は、選挙で選ばれることもあれば、連邦裁判官のように大統領に指名される場合もあるようなのだが、いずれにしろ、非常に個人的ポストの色彩が強い。要は、裁判所という組織の一員としてではなく、あくまで独立した一人の裁判官としての役割が期待されている。そして、連邦判事の場合は、原則的に、本人が辞めたいと言わない限り、辞めさせることもできない、ということらしい。そういうことで、本当の意味での独立性を高めようとしているのであろう。 本人は、周りから歳のことばかり聞かれることにうんざりしているようで、『自分の仕事の中身』に興味を持ってくれと言っているというのだから、大したもの。 いつか、この一言でも触れるかもしれないが、これに比して、日本の裁判官はあまりにも法律職の国家公務員あるいは裁判所という組織の一員として囲い込まれ過ぎている、と心配されてならない。 むしろ、裁判官にはもっと唯我独尊的な気概を持たせたいものである。それで始めて、裁判というものができるはず。ちょっと、弁護士としては、商売上、言いにくいことだが、あまりの差異に気が緩み、あえて口にした次第である。 |
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