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1.塾 2010/11/16 |
ある時、尊敬する人物は誰かと問われて、たまたま琴平塾を名乗ったばかりのことでもあっため、塾と言えば松下村塾・吉田松陰という連想ゲームから、「松陰」と答えたことがある。もちろん、多くの俊才を輩出したのだから、尊敬するに迷いはなかったのであるが、どうも、その後で少し調べてみると、松陰は、今日、世間で祭り上げられているほどには尊敬に値する人物ではなかったかのようであり、改めて歴史の何たるかを思い知らされている。 確かに特筆すべき人物であったことは間違いないようであるが、どうやらその実態は、相当おっちょこちょいなところもあり、藩はもとより、塾生にからも持てあまされていたのが本当の姿であったようである。塾というのも自分で開いたものではなく、おじさんか誰かが開いたものを引き継いだようであり、塾長として在籍したのもほんの一時期(一年)だけのようなのである。 不思議なのは、そうした松陰が、その後まるで明治維新最大の功労者のごとくに祭られて、松陰神社というものまで出来上がっていることである。親しい友人で、明治維新を調べている人物によると、松陰をそこまで祭り上げたのは、松下村塾の塾生であった伊藤博文をはじめとする長州の政治家の思惑からともされている。それにしても、持て余していたはずの塾長を神様に祭り上げるのであるから、やることがなんとも大胆である。 で、琴平塾であるが、一つ言えるのは、必ずしも塾長が偉いから塾生が育つのではないということであり、私も、こと、型破り、ということだけなら、滅多に人に引けを取らないと自負しているので、これがいい方に働けば良い流れが出るかもしれない、と改めて期待をしている。 |
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